皇居は「クールアイランド」…

東京はコンクリートジャングルといわれ、日中、真夏の太陽に焼かれたビル群は、夜になっても冷えることがなく熱い東京の夜を作り出している。

とくに、東京湾岸のウォーターフロントにホテルなど高層ビルが立ち並び、海からの風を壁のように遮っていることも、熱い東京の原因でもある。

 そんななかで、皇居の夏の気温は周辺より約2度低く、流れ出す冷気が周りの暑さを緩和していることが、環境省が4日発表した観測結果でわかった。冷房の排熱などが気温を押し上げる都会の暑苦しいヒートアイランドの中で、皇居は「クールアイランド」になっていた。

広大な敷地の皇居には、多くの木々が茂り、土によって気化現象などにより温度を下げているようだ。東京駅周辺で進む都市再開発計画などでは、ビルの屋上を緑化することにより温度を下げ環境にやさしい街づくりを目指しており、この皇居の温度現象は心強いものになる。

 観測によると、緑に包まれた皇居内の平均気温は、昼夜を問わず周辺市街地より1・4~2・2度低く、最高気温が35度以上の猛暑日は、周辺では8日だったのに対し、皇居内では2日だった。

 風が穏やかな夜間は、皇居の西側約250メートルまで冷気がしみ出して気温を下げていた。また、南風が吹いたときは冷気が北側350メートルまで運ばれたという。

暑い夏の夜は、皇居周辺の散歩で夕涼みをするのもいいでしょう。

 

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