AEDの日本の状況

日本のAED普及の第一歩はJAL!

今では、医療従事者でなくても一般市民でも使えるAEDですが、以前は医療従事者でないとAEDを使うことが許されていませんでした。

しかし2001年ころ、JALを含む定期航空協会が厚生労働省に対し、機内のAEDを医療従事者だけでなく客員乗務員にも使えるように規制緩和を申し入れたのです。航空機内と言う一定の条件の下であれば、医療従事者以外でもAEDを使えるようにすると言うJALの提案はマスコミに大きく取り上げられ、その後AEDの設置や使用に関して大きく環境が変わり始めました。

そしてついに2004年に医療従事者以外の一般市民によるAEDの使用が可能となったのです。その後国内のAEDの普及はこのサイト記事にもありますように一気に進み、今では鉄道各社の駅はもちろんデパート、商店街など街中にも目にすることが多くなりました。

日本で唯一のADE生産会社は、日本光電工業(株)です。当社は医療機器メーカーであり1965年ころから除細動器の技術を持っていましたが、医療従事者しか使えなかったAEDの当初は市場がなく生産していませんでした。

その後JALなどの動きにより環境が変わり、一般の人が使えるように認可されてから大量に生産され、今ではオレンジ色のバッグに白い文字で「AED」と書かれた日本光電製のAEDはいたるところで見られるようになりました。

 



北海道の市立緑丘小学校で防災訓練&AED講習

 10月4日(日)10時から北海道の市立緑丘小学校(札幌市中央区南10条西22丁目)において、南円山地区防災訓練が実施され、地域住民など約180人が参加しました。

 これは、地域住民の防火・防災意識の向上と自主防災体制の強化を図ろうと、南円山連合町内会(板垣光夫(いたがき・みつお)会長)が中央消防署や中央消防団などの協力により実施したもので、今年で10回目です。



千葉の中学1年生150人がAED講習を受講

AEDの普及とともに、使い方を修得する講習会が開かれている。それも「友達を助けるのは僕たち同士だ」と言うわけで、中学生徒や高校生にAEDの使い方講習を行う自治体が増えてきました。(いいことです!)

 



心肺停止の応急手当て 住宅で実施は、わずか14.7%

東京消防庁管内で2008年、心肺停止で倒れた人は計約12,000人で、その内の大半(8807人)が住宅で倒れたが、家族らから心臓マッサージなどの応急手当てを受けた人は、14・7%にとどまっていたことが同庁のまとめで分かった。

早期の応急手当てが救命につながることから、同庁は、スムーズに応急手当てができる技術を身に付けてもらおうと、救命講習の普及をさらに進める方針。

 



AED活用、2年で6倍 生存率4割、普及が奏功

一般の市民がAEDを使って、心肺停止となった人の応急手当てをした件数が大幅に増えています。

2007年の実績は2年前の6倍強にもなっており、AEDが普及し、一般市民の認識も高まっていることがわかります。

 

(2009年1月21日(水)22:28共同通信より)

心臓病で心肺停止となった人を、現場に居合わせた一般市民が自動体外式除細動器(AED)で応急手当てしたケースが2007年に287件あり、05年の6・2倍となっていることが20日、総務省消防庁の調査で分かった。

1カ月後の生存率は42・5%で不使用の場合の4・4倍。AEDは04年7月から医療従事者以外の市民も使用できるようになっており、消防庁は「普及が進み、心肺停止患者の救命に効果が出た」と分析している。



せとAEDステーション 65施設、企業に認定証

AEDの普及活動が続いています。公共施設や学校を代表に企業などにも「AEDステーション」として認定し、AED普及活動を広く市民に知れ締めるようにしています。

2008年2月23日  読売新聞より)

 「せとAEDステーション」認定証交付式が22日、瀬戸市西長根町の瀬戸旭医師会館で開かれ、市内にある65の施設や企業などの代表に、瀬戸市消防本部から認定証とステッカーが手渡された。

 同市は、AED(自動体外式除細動器)の普及のため、昨年12月、AEDを設置し応急救護体制が整備されている公共施設や学校、企業などを「AEDステーション」と認定する制度を創設した。こうした制度は愛知県内では初めて。

 認定を受けた施設には、救命講習の受講者が勤務しており、備え付けのAEDを使って迅速な応急措置をとることができるという。同消防本部予防グループの担当者は「この制度をきっかけに救命率の向上を目指したい」と語った。

 



AEDの日本の状況

AEDは、かつて日本では、医師しか使用が認められていませんでしたが、2003年になって、ようやく救急救命士に使用(医師の指示なく)が認められ、2004年7月からは一般市民も使えるようになり、空港や学校、球場、駅などの公共施設に設置されることが多くなりました。

2005年に開催された愛知万博ではAEDを多数配置しており、これによって助かった人が少なからずいる。また2006年7月には大手鉄道事業者の中で初めて、東京都交通局が都営地下鉄全101駅へのAED設置を完了しました。

2006年には東海道新幹線主要駅やJR東日本の新幹線全駅にAEDが設置され、そのほかの鉄道事業者でもAEDの導入が進んでいます。

変わったところでは、2007年1月20日より運行を開始した東京都清瀬市の清瀬市コミュニティバス「きよバス」車内にはAEDが搭載されています。AED取扱代理店、バス車体製造会社、運行会社の協議・検討により、バス走行中の振動にも耐えられる様に勘案されています。

日本で、一般市民がAEDを使用できるようになった背景には、アメリカ心臓協会(AHA:American Heart Association)が中心となって策定した救急蘇生国際ガイドラインによりAEDの高い有効性が実証されたことと併せて、2002年に高円宮憲仁親王がスポーツ活動中の心室細動により急逝したことの影響も大きいとされています。