AEDとは

「命の授業」ノウハウ学ぶ(神奈川)

「命を助ける行為を学ぶことで命の大切さを知る」ことをテーマに蘇生法の大切さや教え方を教師たちに教える講習が始まりました。

蘇生法のひとつのAEDの使用と、そもそもAEDとは何かも含めて、実践的に行われます。先生だけでなく生徒達もAEDを使った蘇生法を知ることにより、親たちも刺激され多くの人たちが、AEDを使った蘇生法を知るようになることを望んでいます。

2008年5月12日  読売新聞より)

蘇生法の教え方教師たちが学ぶ 教諭らに実践的な教育技術を教える「先生のための寺子屋講座」が10日、厚木市で始まった。同市教委が主催し、今年で3回目。10月までに理科、社会、音楽、体育など1回完結の11講座を開く予定で、10日の「学校に求められる救命救護教育~命の授業~」には14人が参加した。

 講師の田中秀治・国士舘大学教授は、子供に救急救命を教える意義について「命を助ける行為を学ぶことで命の大切さを知る」などと述べ、心肺蘇生 (そせい)や自動体外式除細動器(AED)の取り扱いなどを実技指導する際のノウハウを説明した。参加した市立中学の女性養護教諭(26)は「きょう実践したやり方だと子供たちが退屈しないので、ぜひ取り入れたい」と話した。

 



AEDとは

自動体外式除細動器(じどうたいがいしきじょさいどうき、Automated External Defibrillator,AED)は、心臓の心室細動の際に電気ショックを与え、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器です。

心臓が完全に停止した場合には作動しないし、心臓の鼓動がある場合も作動しないように出来ています。心室細動の場合のみ作動するようになっています。

心室細動とは、いわば心臓が「こむら返り」を起こしかけている状態で、心臓の心室が小刻みに震えて全身に血液を送ることができない状態をいいます。

一刻も早く人工呼吸、心臓マッサージを行うとともに除細動器(AED等)によって心臓に電気ショックを与えることが必要となるのです。

使い方は、電源を入れ、電極パッドを胸に貼り付けると心電図を解析して電気ショックを与えるべきかを調べ、電気ショックが必要と解析した場合には、機械の指示に従ってスイッチを押すと電気ショックが与えられます。

空港や駅など公共の場に配備されている自動体外式除細動器(AED)は、操作を自動化して医学的判断ができない一般の人でも使えるように設計されています。

操作はいたって簡単で、AEDの発する指示音声に従ってボタンを押すなど 2~3の操作のみで、取り付けもピクトグラムで分かりやすく説明されており、医療知識や複雑な操作なしに電気的除細動ができます。

救命のためには、AEDによる除細動の施行と併せて、そばにいる者が心臓マッサージ・人工呼吸を継続して行うことも絶対不可欠であります。

日本では救急車が現場到着するまで平均で約6分強を要しますが、心室細動の場合、一刻も早く電気的除細動を施行することが必要とされており、6分も待つ余裕は全くないのです。

救急車の到着以前にAEDを使用した場合には、救急隊員や医師が駆けつけてからAEDを使用するよりも救命率が数倍も高いことが明らかになっている。

一般に温度や発見などの場所にも異なりますが、大体心停止3分で死亡率は50%。また呼吸停止では6分で死亡率50%。大量出血(出血地点や静脈、動脈によって大きく異なるが大体)30分で死亡率50%と言われています。